コルセット

側弯症コルセットをつけた生活を快適にする方法【トイレ・寝る時等】

コルセットで悩んでいる人

側弯症でコルセットの装着を指示されている。
自分の子供がつけているが、見ていてつらそうに思える。
コルセットを付けていて不便に感じることが多い。

側弯症コルセットを付けていると、不便に感じることが多くございます。
こうした負担を減らすことは、コルセットによる治療継続に繋がります。

信頼性

私は病院にて、側弯症の患者様のコルセットを取り扱ってきた経験がございます
医療国家資格を所持しており、大学院では人と物の動きの研究をしていました。
私は人と物をつなげるプロです。

当記事は、患者様およびご家族様の実際にあったお悩みをもとに執筆しております。

当記事は、コルセットを装着することでの負担や、その軽減方法に関してまとめてあります。
この記事を読めば、コルセットによる日常生活での負担を減らすことができます!

側弯症コルセットをつけた生活を快適にする方法【トイレ・寝る時等】

側弯症コルセットをつけて日常生活を送ることは、通常の生活よりも負担がかかってしまいます。
そのため、コルセットによる負担を少しでも減らしてあげる必要がございます。

側弯症コルセットをつけた生活を快適にする方法は、主に2つ考えられます。

・コルセット自体の調整
・生活環境や道具の工夫

それぞれご説明いたしますね。

コルセット自体の調整

側弯症コルセットをつけた生活を快適にするために、コルセット自体を調整することは大切です。
それは、カラダの成長に伴いコルセットが合わなくなるためです。

当たり前ですが、コルセット自体が合っていない状況はとてもつらいです。
ですが、そういうものだと勘違いして見逃してしまうケースがございます。
特に成長期では、早ければ数か月で合わなくなることがあります。
定期的な受診をしていても、その受診期間の隙間で大きく成長することもございますので、ご注意ください。
成長による患者様の訴えとしては、骨盤当たりに痛みや違和感が出てくることが多いように思えます。

コルセット自体の調整は、快適に生活するためにとても重要なことです。
正しく装着していても痛みや違和感が出る場合は、なるべく早く病院で相談しましょう。

😞側弯症コルセットで悩んでいる人
“痛いときには、コルセットの中にタオルを挟んだりしていいの?”




病院から指示が出ている場合は大丈夫です。
ですが、ご自分だけで判断してそうした対応をしている場合は、かならず病院へ相談しましょう。
それは、側弯症のコルセットには様々な種類があるためです。

体型によってコルセットの形が異なるのは当然ですが、それ以前に側弯症コルセットには色んなタイプがあるのです。
コルセットの中にタオルを入れて痛みを逃がそうとして、矯正が効かなくなったり、痛みに対して逆効果になることがあります。
そして、コルセットのタイプによって対処法は全く異なるのです。

痛くなった時の応急処置の対応も含めて、病院にあらかじめ確認しておくことをおすすめします。

生活環境や道具の工夫

側弯症コルセットをつけた生活を快適にするには、生活環境や道具の工夫をすることがとても大切です
それは、トイレの環境や身に着ける肌着・椅子の高さ・ベッドを見直すことで生活が快適になるためです。

例えば、椅子に座ると足の付け根(股関節)が痛くなったりしませんか?
これは、コルセットをつけていると股関節を曲げている姿勢(座っている姿勢)で食い込みが強くなってしまうためです。
また、食い込みが起きるとコルセットは上に押し上げられ、ズレも生じてしまうのです。

こうした場合には、椅子の高さを変えたりクッションを敷いたりすることで改善することができます。

このように、生活環境や道具を工夫することは、コルセットをつけた生活を快適にすることができます。

😞側弯症コルセットで悩んでいる人
“他には何に気をつけたらいいの?”




他にも気をつけてあげるべきポイントがございます。

この後の項目で、実際の患者様のお悩みをもとに、学校での対策と家での対策に関して、より具体的にまとめてございます。
環境を少し変えてあげることで、生活は快適にできます。
ぜひご覧頂ければと思います。

学校における対策

学校生活の中で不便に感じる内容として、通学時に自転車がこぎにくい、座っている姿勢がつらい、トイレがしづらい、汗をかくと気持ち悪いといったことをよく耳にします。
こういったお悩みに関しましては、少し環境を変えてあげたり、身に着ける衣服を変えたりすることで改善できる場合がございます。

それぞれ具体的にご説明いたしますね。

椅子の高さ

授業中に座っている時に、足の付け根が痛くなることはありませんか?

もしも椅子の高さが低いのであれば、高さを高くしましょう。
それは、椅子の高さが低いと股関節が大きく曲がり、コルセットが食い込んでしまうためです。

ですが、学校の椅子のほとんどは、高さ調整の機能がついていないと思います。
そうした場合は、お尻の下にクッションを敷いてみてはいかがでしょうか。
クッションは、体重をかけても潰れすぎないような少し硬めのものをおすすめします。
代わりに防災頭巾を敷いてるというお声も聞きます。

また、あまり椅子に深く腰掛けてしまうと股関節が大きく曲がり痛くなります。
場合によっては、お尻の下だけでなく背もたれにもクッションを置くと、浅く楽に座ることができます。

椅子の高さは、ある程度高くしましょう。
クッションを使う場合は、先生に一言ご相談してみるのも良いでしょう。
しっかりと事情を説明すれば、ダメと言われることはないと思います。

また、通学に自転車を使っている場合は、サドルをなるべく高くしましょう。
それは、自転車をこぐ動作は、股関節を曲げたり伸ばしたりしているためです。

サドルが低いと、股関節を曲げる量が大きくなりコルセットが食い込み痛くなってしまいます。

そのため、足がつく範囲で自転車のサドルを高くすることをおすすめします。

😞側弯症コルセットで悩んでいる人
“背筋を伸ばして姿勢良く座るようにした方がいいの?”




実は、そうとも限りません。
側弯症のコルセットのタイプによっては、姿勢良く座ってエビ反り気味になると、矯正効果が薄くなるものもございます。
なので、あまり意識しすぎることが良くないなんてケースもございます。
そのため、病院で確認しておくとよいでしょう。

トイレ

トイレを快適にするためには、次の2点を見直してみてはいかがでしょうか。

①なるべく洋式トイレを使う
②パンツをコルセットにかぶせる

それぞれご説明しますね!

①なるべく洋式トイレを使う

トイレを快適にするためには、なるべく洋式トイレを使いましょう。
それは、和式トイレだとコルセットにより屈みこみにくいためです。

コルセットをつけて屈みこむと、足の付け根に食い込んで痛くなりやすいです。
また、背骨の動きも制限されているため、しっかり屈みこむことが難しいのです。

😞側弯症コルセットで悩んでいる人
“学校のトイレが和式だけなんだけど…”



実はこういったお悩みはよくお聞きします。
ですが、盲点なのは、生徒用のトイレは和式だけでも、職員用のトイレは洋式である学校が非常に多いのです。
こうした場合には、先生に事情をご説明して使わせてもらうのをおすすめします。

②パンツをコルセットにかぶせる

コルセットの種類によっては、トイレをするときにパンツの脱ぎ履きが大変なんてことがあると思います。
そういった場合には、パンツをコルセットにかぶせてみてはいかがでしょうか。
その方が、パンツがコルセットの中にあるよりも脱ぎ履きしやすくなります。

パンツ選びに関してですが、女の子の場合は、少し深めで伸縮性のあるものが良いと思います。
側弯症コルセットの多くは、ウエスト部が細く作られることが多いです。
そのため、ウエスト部までゴムが届くような、少し深めで伸縮性のあるパンツがおすすめです。

男の子の場合は、トランクスが良いです。
ブリーフやボクサーパンツだと、窮屈になってしまうためです。

このように、トイレのときのパンツの脱ぎ履きが大変であれば、深めの伸縮性のパンツをコルセットの上にかぶせてみてはいかがでしょうか。

肌着の形・予備

コルセットの下につける肌着(インナー)の選び方に関しては、次の2点に気をつけましょう。

①形(縫い目・丈の長さ)
②予備を持つ

それぞれご説明いたしますね!

①形(縫い目・丈の長さ)

肌着は、縫い目が目立たず、丈(たけ)が少し長めのものを選びましょう。

肌着の縫い目が大きかったり多かったりすると、コルセットによる締め付けの際に、縫い目部分が痛くなってしまいやすいのです。

また丈が短いと、骨盤やお尻までかかっているようなコルセットだとしっかりとカバーできず、擦れの原因となってしまいます。

そのため、肌着は縫い目が目立たない、そしてコルセットの長さをカバーできる丈の長さのものを選びましょう。

②予備を持つ

コルセットを付けていると、特に夏場は暑くてしんどくありませんか?
そういった場合には、肌着の予備を持つようにしましょう。

コルセットをつけていると、どうしても通気性が悪くなってしまい、汗をたくさんかきやすいです。

そのため、肌着の予備を持ってきておいて、お昼休憩の時に取り替えてあげると快適になりますよ。

😞側弯症コルセットで悩んでいる人
“コルセットがズレにくい肌着とかないの?”



コルセットがズレにくい肌着というのは、なかなか勧めるのが難しいです。
ですが、ズレにくい肌着の着方がございます。

それは、コルセット装着時に肌着を上にたるませておくことです。
皆さま、装着するときに肌着を下にピンッと伸ばして装着していませんか?
こうすると、日常の動きの中でピンっと伸ばした分が上に引っ張られ、コルセットも一緒に上にズレてしまいます。

そのため、少し上にたるませるように肌着を着て、その状態でコルセットを締めるとかなりズレづらくなります。
なお、上にたるませるときに、しわができないように注意してください。
大きいしわがあると、コルセットを締めたときにしわ部分が圧迫されて痛くなってしまいます。

家における対策

本来、家での生活はくつろぎの時間となります。
ですが、コルセットを装着しているとどうしても負担が出てきてしまいます。
こうした負担は、例えば寝具などを見直してあげることで大きく改善できる可能性がございます。
それぞれご説明いたしますね。

柔らかすぎるソファーに注意

おうちでくつろぐ時には、いつも何に座ってますか?

実は、柔らかすぎるソファーに座ることはあまり良くありません。
それは、ソファーが沈み込むとコルセットが付け根に食い込みやすいためです。
低いソファーに座ることも、同じく食い込みやすいです。

低い・柔らかすぎるソファーに座ると、股関節が大きく曲がってしまいます。
そうするとコルセットが食い込んだり、ズレやすかったりするのです。

くつろぐ時には、柔らかすぎるソファーだと負担が生じてしまうことがあるので注意しましょう。

布団orベッド

布団よりも、ベッドの方が快適です。
それは、寝る⇔起きるの動作がしやすいためです。

布団のように低い位置に寝ようとすると、大きく屈み込まなければなりません。
起き上がるときも、大きな動作が必要となります。
コルセットをつけて背骨が動かしづらい状態でこうした動作を行うのは、とても大きいストレスです。

ベッドのようにある程度高い位置に寝るのは、大きな動作を必要としません。
起き上がるときも、ベッドの端から足を下ろしてスムーズに起き上がることができます。
また、この後書きますが、ベッドであればマットレスを使ってより快適に眠ることができます。
マットレスが使える観点からも、ベッドがおすすめです。

そのため、布団よりもベッドで寝た方が快適になるでしょう。

マットレスの硬さに注意

夜寝るときには、側弯症コルセットをつけるよう指示されている場合がほとんどかと思います。
そして、寝る時に関するコルセットの悩みは、側弯症の非常に多くの人が抱える悩みでもございます。

寝るときには、マットレスが自分に合っているのか確認しましょう!
それは、マットレスが合っていないと、寝る時の負担が大きくなるためです。

側弯症コルセットは硬いものが多いので、ついつい“マットレスは柔らかくしなきゃ!”と考えてしまいがちです。
ですが、柔らかすぎるとカラダの中で重たい体幹部分だけが沈み込み、逆に体幹部分(コルセット部分)に負担がかかってしまいます。

また、柔らかすぎると寝返りがしづらくなり、睡眠の質の低下にもつながります。
寝返りは、コルセットによる局所的な圧を定期的に和らげるために必要な動作です。
寝返りは無意識下で行われますが、柔らかすぎるマットレスではこの寝返りが阻害されてしまいます。

逆にマットレスが硬すぎると、その場合もコルセットによる局所的な圧が強くなってしまいます。
局所的な圧は痛みにつながり、あざになってしまったり擦れてしまったりして傷になってしまうこともあります。
睡眠中の痛みは、中途覚醒にもつながってしまいます。

マットレスの選び方に関しては、「マットレスの選び方でお悩みの方へ!【資格者が4ステップをご提案】」にまとめてございます。

前提として、コルセットをつけて寝ること自体がある程度の負担になります。
ですが、治療のためにその状態を数年続ける必要がある場合がほとんどです。
人間にとって睡眠とは、脳やカラダ・精神の状態を正常に保つために必要な行為です。
コルセットによる睡眠中の負担を減らしてあげることは、治療を継続するためにも有効だと考えられます。

まとめ【コルセット治療継続のために】

側弯症に対するコルセットによる保存治療は、有効性が認められています。
ですが、コルセットによる治療は継続率が高くないと言われています。
それは、本人のコルセットへの拒否感が主な理由です。

さらに細かく言えば、成長に伴うコルセットとカラダの不一致による痛みや、コルセットを付けて日常生活を送ることの不便さなどが原因です。

まず、コルセット自体に関しては、病院で医師と義肢装具士に相談してカラダに合うようにしましょう。

そして、日常生活を送ることの不便さに関して、工夫次第では負担を減らしてあげることができます。
それは、当記事でご説明している通りです。

コルセットによる治療の継続のためには、小さな工夫を積み重ねてあげることが、日々の積み重なる負担を減らすための対策となると私は考えています。

側弯症コルセットをつけて生活をする中で、お悩みを抱えている方がたくさんいらっしゃいます。
当記事が、そんな側弯症コルセットでお困りの皆様の手助けになれば幸いでございます。

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